夜光雲 大山エンリコイサム | Noctilucent Cloud Entrico Isamu Oyama
          2020年12月14日(月) - 2021年1月23日(土)
          神奈川県民ホールギャラリー Kanagawa Prefectural Gallery
星の明るさには等級がある。1等星は6等星の100倍も明るい。明るい星は名前がある。シリウスやヴェガは星座にもなる。暗い星も無数にあり、その背後には宇宙の闇がある。有名で明るい星も、無名の暗い星も、表象された星座の星も、表象されない孤独な星も、宇宙はすべてを包み込む。星の様ざまは人間の歴史や社会の様ざまに似ている。気づかれない路上の落書き。美術館にある立派な芸術。その様ざまに似ている。でも星は点にすぎない。明るさは様ざまでも、かたちは様ざまでない。具象性がない。他方で地上のかたちは名前や意味にまみれている。言語や領土に分割されている。私はあいだを見る。宇宙と地上のあいだの空。雲。雲には名前も意味もない。フォルムだけがある。半固形のかたちは緩やかにつながってちぎれる。ただ雲にも様ざまがある。宇宙と空のあいだの少し高い雲。エアロゾルが氷化した少し固い雲。夜に青く白く光る雲。星でも雲でもない雲。夜光雲。

大山エンリコイサム展
夜光雲

神奈川県民ホールギャラリーでは、ニューヨークを拠点に新作や著作の発表でますます注目を集める気鋭の作家、大山エンリコイサムの個展を開催します。本展は「夜光雲」と題し、平面、立体、サウンド、インスタレーションなど、県内最大規模5室1300平米の広大で特徴のある空間を活用した過去最大級の作品を展開します。

そして、2021年は作曲家・ピアニストの一柳慧が当財団芸術総監督に就任し20周年の年です。この機会に、これまでの芸術活動の場が同じニューヨークである一柳・大山のコラボレーションも予定しています。作家が現代の諸相を反映する、現代美術の実現の絶好の機会をお見逃しなく。

会期 2020年12月14日(月) - 2021年1月23日(土)
休場 木曜日[2020年12月17日、24日、2021年1月7日、14日、21日]
年末年始[2020年12月30日 - 2021年1月4日]
時間 11:00 - 18:00 ※入場は閉場の30分前まで
料金 一般800円学生・65歳以上500円高校生以下無料
障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料
会場 神奈川県民ホールギャラリーアクセス
主催 神奈川県民ホール[指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団]
助成 公益財団法人花王芸術・科学財団
協賛 アクセンチュア株式会社 芸術部
お問い合わせ 神奈川県民ホール045-662-5901(代表)

最新情報は随時ウェブサイト、ツイッター、インスタグラムなどでお知らせします。

大山エンリコイサム

アーティスト。エアロゾル・ライティングのヴィジュアルを再解釈したモティーフ「クイックターン・ストラクチャー」を起点にメディアを横断する表現を展開し、現代美術の領域で注目される。1983年にイタリア人の父と日本人の母のもと東京に生まれ、同地で育つ。2007年、慶應義塾大学環境情報学部卒業。2009年、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。2011年にアジアン・カルチュラル・カウンシルの招聘で渡米。2012年よりニューヨークを拠点にする。大和日英基金(ロンドン)、マリアンナ・キストラー・ビーチ美術館(カンザス)、ポーラ美術館(箱根)、中村キース・ヘリング美術館(山梨)、タワー49ギャラリー(ニューヨーク)で個展を開催。著書に『アゲインスト・リテラシー―グラフィティ文化論』(LIXIL出版)、『ストリートアートの素顔―ニューヨーク・ライティング文化』(青土社)、『ストリートの美術―トゥオンブリからバンクシーまで』(講談社選書メチエ)、企画監修に『美術手帖』2017年6月号エアロゾル・ライティング特集、コラボレーションに「コム デ ギャルソン 2012S/S ホワイトドラマ」「シュウ ウエムラ ヴィジョン オブ ビューティー コレクション vol.02 オートストリート」がある。
www.enricoisamuoyama.net

Enrico Isamu Oyama in his Brooklyn studio, 2018
Photo ©︎ Collin Hughes